「演劇は心の食べもの」
400人のボランティアがつくる国際演劇祭
認定 | NPO法人あしぶえ(島根県) |
公設民営劇場で演劇のまちづくり
島根県松江市にある八雲町は、人口約6,500人の小さな地域です。「NPO法人あしぶえ」は、この八雲町で「しいの実シアター」という定員108席の小さな公立劇場を運営し、演劇活動を行っています。1966年の劇団結成以来、自前の劇場を持ちたいと、資金集めや場所探しをしていたところ「これからは文化による施策が地域活性化につながる」と考える旧八雲村村長と出会い、1995年に国内初の公設民営劇場、しいの実シアターが建設されました。
演劇が人とまちをつくる「八雲国際演劇祭」
1994年、アメリカで開催された演劇祭に参加した際、ボランティアスタッフの活き活きとした姿に感動し、自分たちも地域を巻き込んで国際演劇祭を実現しようと思いました。八雲国際演劇祭は、演劇のもつ力で「人づくり」「まちづくり」を目標にしています。はじめは大変でしたが、今では地域住民を中心に約400人のボランティアが企画段階から関わり、地域ぐるみで演劇祭をつくり上げています。開催資金の点でも、松江市や文化庁からの補助金、民間助成金、入場料等の収入の他に、地域からの寄付金が重要な財源です。外国から上演に来る劇団員をホームステイで迎えるなど、世界に誇れるユニークな演劇祭に発展しました。過去6 回で56,000人が参加しています。